【保存版カリキュラム】ECノウハウ
2016.06.26
ブランディング媒体としてのECサイト
雑誌の発行部数が激減している昨今、ECサイト(特にファッション関連のECサイト)には、従来の“自動販売機”としての役割りだけではなく、”ブランディング媒体”としての役割りがよりいっそう求められてきている。
”雑誌”、”カタログ(紙媒体)”、”ブランドサイト”、”ECサイト”、それぞれの閲覧数(アクセス数)を比較してみると、下記のようになることが多い。
※( )カッコ内は月間閲覧数(アクセス数)
ECサイト(数万人~数十万人以上) > ブランドサイト(数千~数万人) > 雑誌(数千~数万人) > カタログ(数千人)
企業がブランドサイトに広告費をかけてアクセス数を増やす動きはあまりなく、売上に直結するECサイトに広告費をかける考えが一般的であることを考えると、ECサイトの閲覧数(アクセス数)は他媒体よりも圧倒的に多くなる傾向にある。また、ブランドサイトとECサイトの統合型サイトが主流になりつつある昨今においては、益々ECサイト(兼ブランドサイト)に閲覧数(アクセス数)が集中する傾向が強まっていることになる。つまり、閲覧数という”数”の指標においては圧倒的なボリュームを有するのがECサイト、ということになる。
今後、発行部数が益々減っていく雑誌媒体、配布数に限界があるカタログを考えると、今後、ファッションブランドはどこでブランディングを図っていくのか?これは大きな課題と言えるが、選択肢としては閲覧数(アクセス数)が集中しつつあるWEB(=ECサイト)を主体にブランディングを図っていくしか方法がない、という結論になると言える。
逆に、ECサイトがブランディング媒体として機能すると、ブランディングとEC売上が直結する形になり、ファッションブランドにとって最も効率の良い媒体を確立できることにもなる。
では、閲覧数という”数”の指標では有利なECサイトが、”影響力”という意味でのブランディングの機能を持つということはどういうことだろうか?果たしてECサイトがブランディング力(影響力)を持つようにするためにはどうのようにすれば良いのだろうか?
ブランディングとして機能しつつ、EC売上も獲得できる一挙両得のコンテンツ事例を下記に挙げる。
1.著名人の対談企画やイメージ動画から商品を訴求するコンテンツ例
(JUST LIKE HONEYEEの例)
2.LOOK BOOK&アニメーション動画によって商品を訴求するコンテンツ例
(Banner Barrettの例)
3.音楽で演出するコンテンツ例
(USAGI ONLINEの例)
4.特大ビジュアルで商品を訴求するコンテンツ例
(JADOREの例)
5.有名モデルを商品詳細ページに起用して商品を訴求するコンテンツ例
(fifthの例)
このようにブランディングとしても機能するリッチなコンテンツを使った商品訴求を展開しているECサイトはまだまだ少ないが、今後、コンテンツ自体も進化するとともに、採用していくECサイトの数も増えていくことが予想できる。最近では大手アパレル企業が敢えてリアル店舗を持たず、ウェブ発信で新ブランドを立ち上げ、育成していくプロジェクトなども増えつつある。
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