マーケティング

2019.05.07

いま日本で注目を集めているファッションアプリ3選

オンラインでのアパレル販売が盛り上がっている要因の一つとして、ファッションアプリが多くのユーザーを獲得していることが挙げられる。

スマートフォンでいつでもどこでもファッションアイテムを購入できるようになっただけでなく、アプリを通じて常にユーザーの購買意欲を刺激する環境が整ってきているのだ。

1200万DLを誇る「WEAR(ウェアー)」

日本国内で最もファッションECの消費に貢献しているアプリといえば、ZOZOの運営するWEARが挙げられるだろう。

WEARはユーザーがお互いにコーディネートとファッションアイテムを公開できるソーシャルアプリだ。「デニムジャケット」や「ウールセーター」といった特定のワードからスナップ写真を閲覧することができるだけでなく、急上昇ワードとしてリアルタイムでユーザーの注目を集めているスナップも閲覧することが可能となっている。

https://wear.jp/

ファッショントレンドは移り変わりが激しいため、新しいアイテムが次々と流行になっては廃れていく一方、昔からあるアイテムであっても着こなし方が時代によって変わることも珍しくない。トレンドワードの検索や、いま注目を集めているユーザーや彼らの着こなしをチェックできる機能は、WEARの魅力の1つだ。

またZOZOが運営しているアプリということもあり、WEARに投稿されたコーディネート写真から、直接商品購入のページにアクセスすることもできる。気になるアイテムを「欲しい」と思った瞬間から、数タップの動作で買えてしまう導線が設けられているWEARは、ファッションECを支える代表格のアプリと言えるだろう。

最近では一般ユーザーだけでなく有名モデルや俳優、スタイリストなども積極的にコーディネート写真を投稿している。instagramのように、ただ気軽に眺めるだけで楽しめるのである。

ZOZOTOWNが日本最大のファッションECとなったのは、WEARという自社ソーシャルアプリのユーザー数増加と密接に関わっているとも考えられるだろう。

コーディネートアプリの「XZ(クローゼット)」

WEARはトレンドに合わせたコーディネートの参考として大いに役立つアプリだが、ファッションテック企業のSTANDING OVATIONは、ユーザーが今持っている服のコーディネートを自動的に提案してくれるアプリをリリースする。

https://japan.cnet.com/article/35122164/

XZは元々コーディネートに関する悩みを解決するコミュニティアプリとして運用されてきたが、2018年よりアプリをフルリニューアル。300万点以上蓄積されてきたユーザーの所有服のデータと、ファッションスナップのコーディネートパターンを解析することで、自動的にコーディネートを提案できる機能を搭載するようになった。

http://www.s-ovation.jp/

自動コーデ提案機能は「着回しにに悩んでいた服」などのカテゴリを設定することで、その設定にあったコーディネートを3秒程度で提案してくれる。さらに気象庁の予報データと紐付ければ、天気予報に応じた1週間のコーディネートを提案する「コーデ予報機能」も利用できる。

提案されたコーデや自分のお気に入りのコーデはアプリ内に登録することができるほか、その日何をきていたかを記録する「ダイアリー機能」も利用可能だ。

XZでは手持ちアイテムのコーデ提案だけでなく、最終的には自分が買い足すべき新しいアイテムや、ユーザーのライフスタイルにあったファッションの提案までも行えるようにアップデートされていく予定だ。

XZは毎日の服装を考えるのが手間に感じる人にとって、これ以上ないAIスタイリストとして活躍することになりそうだ。

子会社化以降も多くのアクティブユーザーを抱える「iQON(アイコン)」

2013年に3億円の資金調達を達成、2017年にはZOZOの子会社となったテック企業のVISILYは、Android向けのファッションアプリを提供したことで話題となった。

秘訣はAndroidファースト!ファッションアプリ「iQON」急成長の理由はプロダクト改善の徹底追求だった。

当初はPC向けのウェブサイトとして展開されていたiQONは、200を超える提携ECサイトのファッションアイテムを用いたコーディネートをユーザーが共有するサービスとして始まった。モバイルアプリリリース後はさらにユーザー数が拡大し、250万を超えるコーデ写真が掲載されている。

https://www.iqon.jp/

WEARと同様ソーシャルアプリとしても活躍し、お気に入りのコーデやユーザーを登録して閲覧することができる。コーディネート写真を見るだけでなく、コーデに関する相談もiQONを通じて行い、具体的な回答を別のユーザーから募ることも可能だ。

また自社開発でディープラーニングを活用した画像解析エンジンの開発にも着手していたが、ZOZOの子会社になったことで、本社のテクノロジー部門と連携して、新たな技術開発へと発展させていくという。

服装から髪型まで全てをカバー「Mode-Relier」

海外で人気を集めているコーディネーとアプリが、Mode-Relierだ。

https://www.mode-relier.com/

これまで紹介したアプリでは、あくまでも服や靴といった、そのまま購入できるようなコーディネートアイテムの紹介がメインとなっていたが、このアプリではその服にあった髪型や化粧品といった要素も共有することができる。装いに関する全てのアイテム情報を記録し、共有できるこのアプリは、流行のチェックよりもむしろ本格的にファッションと向き合いたい人に高い評価を得ているようだ。

ファッションアプリでコーデも自動化へ

ファッションアプリが提供するサービスは、いま人気のコーディネートをいち早く、簡潔にキャッチしたり、XZのようにコーデを考える手間を省いてくれるという、合理性の高いソリューションを提供してくれるものがほとんどだ。

コーデを考える手間をユーザーに省かせた分ファッションに対する億劫さがなくなり、これらのアプリが普及することで、よりファッション消費が活性化していくと考えられる。

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