マーケティング

2018.10.18

ZOZO発のECソリューション「アラタナ」が目指すECのあり方

10月1日、日本最大手のアパレルECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは、社名を「ZOZO」と改め、サービスや自社オリジナルアパレルブランドと企業名を統一することで、よりグローバルにブランドを展開していく姿勢を明確にした。

“楽しく働く”を提唱するZOZOだが、その子会社の活動にも多くの注目が寄せられている。ZOZO子会社としてEC支援事業を展開する「アラタナ」は、国内でのEC事業の活性化を九州の宮崎から支援するという企業だ。

 

アラタナが展開するEC支援

アラタナは東京、青山にオフィスを構えているものの、本社は宮崎県宮崎市に設置する九州のEC支援企業で、宮崎に1000人の雇用を作るという目標を掲げて誕生した。

従業員数は約120人、ECサイト構築件数は800を超え、提供サービスの年間流通総額は約250億円にも登る実績をあげている。

 

ZOZOTOWNとの提携サービス「アラタナゲートウェイ」に集まる注目

アラタナは各アパレルブランドや小売店の直営ECサイトの構築を行うが、アラタナ独自の活動として注目を集めているのが、ZOZOTOWNとの在庫連携、そして売り上げデータを共有できるサービス、「アラタナゲートウェイ」だ。

 

出典:https://www.aratana.jp/

アラタナゲートウェイはゾゾタウンと各ECサイトでデータの共有を可能にすることで、小売業の課題解決を促してくれる。小売は直販であれECであれ、在庫を効率よく運営するかが問題となるところだが、アパレルEC最大手であるゾゾタウンと売り上げデータを共有することにより、自社よりも客観的なマクロな視点での売上予測が行いやすくなるだろう。

 

ゾゾタウン出店者に向けた支援サービス

アラタナゲートウェイはまずゾゾタウンに出店するすべてのブランド直営ECにサービスが提供され、店舗物流の支援まで担う。正式なサービスの開始は来年を予定しており、直営ECの実績からカスタマー予測、広告提案までもカバーできるデータを取り扱うこととなっている。

アラタナゲートウェイはゾゾタウンと各直営ECサイトでデータの共有を可能にすることで、小売業の課題解決を促してくれる。小売は直販であれECであれ、在庫をいかに効率よく回転させるかが問題となるところだが、アパレルEC最大手であるゾゾタウンと売り上げデータを共有することにより、より客観的なマクロな視点での売上予測が行いやすくなるだろう。

 

ビッグデータの源泉であるZOZO

アラタナはZOZOの子会社であることを活かし、ゾゾタウンの持つ膨大なEC関連データを上手く活用していくためのサービスを提供する。

ビッグデータ分析をいかに進められるかが次世代のビジネスを左右すると言われて久しいが、巨大なECプラットフォームであるということは、裏を返せばデータの巨大な鉱脈であるとも言える。
アラタナはその鉱脈をうまく活用し、ゾゾタウンとの連携を各ブランドが上手く行えるようとりなすサービスを展開していくことで、EC市場のさらなる活性化、そして小売市場全体の盛り上がりを支援していくことになりそうだ。

 

地方創生としてのアラタナの役割

アラタナは気鋭のEC関連企業ではあるものの、多くの企業が集積する東京ではなく宮崎に拠点をおいている点も重要だ。

少子高齢化と地方の過疎化により、極端な都市部への人口集中が加熱している中、地方創生のカギとして徐々に進んでいるのがIT企業による地方の活性化だ。

地方は都心から離れるため直接的な人間関係の構築や、メディア露出の機会が減ってしまうというデメリットを持つ一方、運営コストを安く抑えることができるということで注目を集めている。特にIT分野の事業は場所を問われない業務がメインとなるため、わざわざ都心にオフィスを構える必要もなく、積極的に地方へ移転していくべき分野だとされる。

アラタナは企業理念として「なければ創る」を掲げており、ここには宮崎に雇用がなければ自ら創出するという意味も含められているのだろう。

 

ZOZOの子会社だからできること

アラタナが地方創生のカギとして機能しているのも、ZOZOと繋がりを持っていることがポイントとなっていると言える。

地方での創業はメディア露出が減ってしまうというリスクはあるものの、都心部に近く、メディアへの露出も多いZOZOと提携することで、そのリスクをカバーすることに成功している。

ZOZOを入り口にしてアラタナという企業にたどり着くことで、新しい視点で宮崎という地方都市に注目を集めることが可能になった。

ZOZOのような勢いのある企業に興味を持つ優秀な新卒人材の地方移住、あるいは新しい企業のロールモデルとして評価してもらう機会が得られるのである。

国内外問わず大型の情報通信サービスがその勢いをさらに増していき、新しく事業を展開していくのは難しくなっていると思われがちだ。

しかしながら大型のプラットフォームの隙間をうまく埋められるサービスを展開し、各サービスと上手く提携していくことで、地方での事業創造のハードルは下がっていくのだということを、アラタナという企業はロールモデルとして提示してくれているのである。

アラタナ公式サイト:https://www.aratana.jp/

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