STUDIO SHOOTING

スタジオ撮影

スタジオ撮影では、適切な機材や人材とともに、ウェブサイトやECサイト、カタログなどに掲載する商品カットの撮影やモデルカットの撮影を行います。一口にスタジオ撮影といっても、目的や規模に応じて種類はさまざま。スタジオの選び方によって、イメージに合致した写真が撮れるかどうかが左右されます。

スタジオの種類

撮影スタジオは所有者のタイプによって大きく次の二つの種類に分けることができます。一つ目は写真館が所有するもの、二つ目がレンタルスタジオ会社が所有するものです。一つ目はいわゆる営業写真館と呼ばれるもので、商業写真が撮影されることは稀。ここでは二つ目のレンタルスタジオについて解説します。

スタジオの種類

レンタルスタジオの規模は実に多様。主に商品撮影のために使われる数坪程度の広さのものから、自動車などの工業製品を撮影することが可能な数百坪もあるものもあります。現在のレンタルスタジオのなかには、場所を貸すだけでなく、ストロボなどの照明機材を貸し出したり、カメラマンや撮影助手の業務も行うものも少なくありません。

レンタルスタジオは、さらに次の二つのタイプに分けられます。

・白ホリゾントスタジオ
・ハウススタジオ

白ホリゾントスタジオ

白ホリゾントスタジオ(白ホリ)とは、完全に遮光され、反射を考慮して、正面の壁と床が白く塗装されているのが特徴です。境目が写り込まないよう、壁と床がゆるやかなカーブで連続しています。

ハウススタジオ

ハウススタジオはそれぞれ得意分野をもっているのが特徴です。例えば、高級住宅のようなインテリアをもつ、自然光を利用することができる、キッチンがあるという具合。どちらのスタジオも時間単位で利用するのが一般的です。
このほか、企業が自社スタジオを所有する例もありますし、カメラマンが個人スタジオを所有しているケースもあります。

スタジオの例

アパレル・コスメ・ファッションや、アクセサリー、ジュエリーなどの商品撮影、モデル撮影において、とくに重要なポイントとなるのが背景です。スタジオ撮影には、商品のイメージに合わせた背景が不可欠であり、豊富な資材が揃っているスタジオほど、幅広いニーズに応えられます。

スタジオ例1

壁にモールディング(枠どりの装飾)を施し、肘掛け椅子と猫足のテーブルのあるバロック風の装飾が印象的なスタジオ。いわゆるハウススタジオの一種で、撮影小物を持ち込む必要なく、時代的なイメージの写真撮影が可能です。モデル撮影に向いています。

スタジオ例1

スタジオ例2

レンガの壁と古びた窓のあるスタジオ。やはり、ハウススタジオの一種で、モデル撮影やイメージ画像などを撮影するのに適しています

スタジオ例2

スタジオ例3

商品を360度どの角度からも撮影できる機材が整ったスタジオです。購入すると高価な機材も、レンタルスタジオなら安く利用することができます。

スタジオ例3

スタジオ例4

同時にいくつも並行して商品撮影を行える大規模なスタジオです。

スタジオ例4

スタジオ例5

自然光を使うことができるタイプのスタジオです。照明を使う場合とは違う、ロケ撮影に近い雰囲気の写真に仕上がります。

スタジオ例5

スタジオ選びのポイント

天候に左右されることなく、必要な機材を持ち込んで撮影できるスタジオは、商品写真やイメージ写真の撮影に最適な場所ですが、撮影する対象物に合ったスタジオを選ぶことが大切です。

例えば、白ホリゾントスタジオなら、必要な機材があるかどうかをチェックする必要がありますし、ハウススタジオなら、テーマや商品のイメージに合った内装や家具のあるものを選ばなくてはなりません。

予定しているアングルでの撮影が可能かどうか、どの程度の自然光が使えるのかなど、事前に相談しておくとよいでしょう。とくにハウススタジオの場合、一般家庭レベルの給電設備しかない場合もあり、予定していた照明機材を使用できないケースも想定されます。また、撮影可能な時間帯について、割増料金が必要かどうかも含めて事前の確認が必要です。

白ホリゾントスタジオは通常、一面だけがカーブになっている1面Rが主流ですが、2面Rや3面Rを持つスタジオもあり、必要に応じて使い分けます。

スタジオを利用した撮影では、スタジオ選び以外に、カメラマンや撮影助手、照明機材などを選ぶ必要も発生します。商品写真やイメージ写真の種類によっては、背景や小道具なども集めなくてはなりません。スタジオ撮影を自製化する目的は、多くの場合、コストを抑えることにあると思います。ところが、以上のものを手配するには、かなりの手間や費用が必要。プロに依頼する場合のコストと、自社でスタジオ撮影を行う場合の人的コストとを比較した場合、経済的な面だけでなくクオリティの面でも前者が有利となるのは明らかです。よりスマートなEC運営のために、スマートな決断が求められます。

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