カタログ制作
商品やブランドイメージ、コーディネイトなどを紙媒体で紹介するツールが「カタログ」になります。アパレル・コスメ・ファッションやアクセサリー・ジュエリーなどのカタログでは、クオリティの高い、美しさやスタイリッシュさを極めた写真が欠かせません。ここではカタログ制作についてのポイントや制作の流れなどを詳しくお伝えします。
カタログの種類
キービジュアルや商品の写真を掲載し、ブランディング及び商品の売り上げを向上させることがカタログの目的です。カタログは、イメージカットを多用したブランディング重視のものや、「ルックブック」と呼ばれるモデル着用のコーディネイトを中心に紹介するもの、商品単体の写真で商品をハッキリ見せるものなど、様々な形があります。
カタログの形状
カタログには様々なタイプがあり、最も一般的なのが中綴じタイプ。30ページを超える場合は、マチ付きの無線綴じタイプが採用されます。最近は、中綴じタイプにポケットホルダー加工を施し、ペラパンフレットを付属させるものも人気です。そのほか、簡易的なものでは2つ折りタイプや観音開きタイプ、巻き3つ折りタイプなどがあり、サイズや形状を自由に設定できる規格外のタイプもあります。
制作のポイント
カタログ制作で抑えておきたいポイントとしては、まず「どんなユーザーに見てもらいたいのか」を明確にするためのターゲット設定をしっかり行うこと。それによって、カタログに用いる用紙のサイズや紙質、ページボリューム、デザインなどの方向性が見えてきます。それらをアートディレクターとの共同作業でデザインラフを作成します。
テキストも重要です。商品ごとのキャッチコピーは、ユーザーの目を引く上で非常に有効な手段となります。訴求力の高いキャッチコピー、ユーザーの心に響く直感的なメッセージは、スムーズな文章構成に長けたディレクターやライターとクライアントとのコミュニケーションのなかで生み出されます。
また、アパレル・コスメ・ファッション、アクセサリー、ジュエリーなどのカタログ制作では、商品のサイズや色、素材などを的確に伝える必要があります。事実と齟齬する内容や誤脱も含め、丁寧な校正作業も、カタログの完成度を上げるためには欠かせません。
カタログにおいて、もっとも重要となるのが写真です。高解像度でクオリティの高い魅力的な写真を掲載することは、商品の売り上げを左右する非常に重要な要素となります。特段の効果を狙うのでない限り、商品が見えづらいうす暗い写真ではユーザーの関心を引くことはできません。メインビジュアルには、美しいモデルを起用したり、ロケ撮影を実施したりして、記憶に残るような写真を使用する必要があります。カタログに使用する写真は、ブランドイメージに寄与する最重要ポイントとも言えるでしょう。
カタログ制作をおこなう作業の流れを詳しく見てみることにしましょう。
企業(クライアント)へのヒアリングによって情報収集をおこないます。カタログのコンセプトやテーマの決定、優先順位や訴求したい内容、ポイントなどをすべて共有します。
ヒアリングした情報をもとにターゲットを分析し、競合他社のカタログを比較します。その後、効果的なカタログ制作に向けた企画を立案し、提案書の作成をおこないます。
企画内容に基づき、カタログ制作のスケジュール作成をおこないます。その後、大まかなカタログのラフ案を決定し、作成をおこないます。
作成した提案書、ラフ案を使用したプレゼンテーションをおこないます。
プレゼンにて提案した内容についての修正や調整をおこないます。
カタログ制作のためのページネーション案、フォーマットデザインなどの作成をおこないます。また、文章語句の統一のため、ルール設定と校正方法についてのマニュアルを作成します。
カタログ制作に取り掛かります。
・表紙、裏表紙、ページデザインとレイアウト
・コピーライティング
・商品の情報をまとめる
・写真撮影
・撮影した画像の加工と補正
・校正と校閲
企業側(クライアント)にて校正を行っていただきます。修正や加筆があればこの時点で申し出る必要があります。
修正完了後、印刷用データの作成を行い、印刷会社への入稿をおこないます。
完成したデータの納品をおこないます。
上記のように、カタログ制作にはたくさんのステップが必要となり、ひとつひとつの工程に高い水準の仕事が求められます。費用対効果の高いカタログを制作するには、プロに依頼するのが賢明と言えるでしょう。