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2016.09.05

【海外最新事例】 ソーシャルメディアキャンペーンが秀逸な靴下ブランドStance

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華々しいファッション業界で靴下の存在は地味で、多くのブランドはさほど力を入れていない。しかし、そういう地味な場所にこそチャンスがある。それを示してくれたのが今回ご紹介するStanceだ。

2009年に設立され、2015年3月までに3,600万足の靴下を販売してきた。また、これまでに1億1600万ドル(約120億円)の資金調達にも成功している。

Stanceは知名度0からの無名ブランドだが、ソーシャルメディアを活用したWebマーケティングで認知度を高めてきた。そして、なんと米国バスケトボールのNBAの公式ライセンスをもった靴下として認知されるようになったのだ。そんなStanceの成長の秘密に迫りたいと思う。

 

 

創業のきっかけ

 

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創業者でCEOのJeff Kearl 氏は世界中のフリーランスに良質なグラフィックデザインを注文できるサイトLogoworksや、ヘッドフォン生産、販売を始めとする数々のビジネスの立ち上げに関わってきた。Kearl氏はそれらのビジネスが軌道に乗り始めたところで数年間の休暇を取り、カリフォルニア州南部のサンクレメンテに移り住んだ。しかし、しばらくすると休暇に飽き始めてきて、再び他の人と共にビジネスを立ち上げたいと思うようになった。

Kearl氏はサンクレメンテに所在するテック企業が人材採用に困っているのを知っていた。しかし、テック企業にこだわらなければ人材採用は比較的簡単なはずと思い、旧来のアナログな分野でビジネスチャンスを探すことにした。宝石、学校の教材など様々な分野でリサーチを行った結果、靴下に行き着いた。

靴下は消耗品であり、年間を通して多くの消費者に購入され続けるもので意外と市場が大きい。しかし、多くの有名ブランドは力を入れていない分野であるため、靴下にはありきたりなデザインのものしかないとわかったのだ。Kearl氏はここにチャンスがあると思い、友人の John Wilson氏らと共に地味な靴下をカッコいいものにするためのビジネスを開始することにした。

 

 

ユニークなデザイン

 

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Stanceの創業者らは自ら2,000足以上の靴下を試し履きして、履き心地のの良い靴下を追い求めた。また、専属のデザイナーを雇い、これまで存在しなかったユニークな靴下のラインナップの充実に努めた。そのラインナップの一例が上記の写真の靴下だ。これらはベストセラーの靴下である。バスケットボールの名選手、ジョニーキャッシュといったレジェンド、スターウォーズのデザインなどが好評なようだ。値段は10~20ドル(1,050円~2,100円)。

 

 

ユニークなマーケティング

Socksはソーシャルメディアを活用したマーケティング施策で知名度を上げてきた。

 

“靴下を見つけろキャンペーン”

 

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Stanceは1年分の靴下をプレゼントする「靴下を見つけろ」キャンペーンを開催した。スケート場、サーフスポットなどにStanceのステッカーを貼り付けた靴下を隠す。キャンペーン参加者はその靴下を見つけ出し、その現場の写真をFacebookに投稿し当選した場合、1年分の靴下がプレゼントされる。参加者の投稿によってFacebookの友達にStanceをユニークな靴下ブランドとして認知してもらうことが狙いだ。

 

 

インフルエンサーマーケティング

 

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Stanceはインフルエンサーとして歌手のリアーナのような有名人のみならず、そこまで有名ではないもののコアなファンを持つ人物をインフルエンサーとして採用してきた。Stanceはインフルエンサーマーケティングでインフルエンサーの影響力の「量より質」を優先しているようだ。

 

 

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たとえば、新進気鋭の女性ライターStephanie La Cava氏と共に新作のソックスを開発した。La Cava氏はInstagramではわずか15,000人のフォロワーしかいない。しかし、一部の20代の知的な女性から強い支持を受けている人物だ。Stanceはこのような人物をインフルエンサーとして多く採用している。実際、フォロワー数とエンゲージメント率(「いいね」やコメントをする率)は反比例する、という話はよく耳にする。

 

 

Instagram上でのスターウォーズキャンペーン

 

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Instagram上でスターウォーズに興味を持っているユーザーにターゲットを絞って、スターウォーズのソックスコレクションの広告を2週間にわたって展開。広告から購入サイトへと移行することができるようにして多くの売上を上げたとともに、“ユニークな靴下を販売するブランド”としての認知を獲得することに成功した。

 

 

まとめ

Stanceは靴下という地味なものをカッコいい存在に変えるブランドとして注目を集めて成功した。ビジネスチャンスの着目点もすばらしいが、そのマーケティング施策もユニークだ。中でもインフルエンサーマーケティングで超有名人ではないがコアなファンを持つ人物を採用した量より質に重きを置いている点は印象的だ。ブランドイメージに対して細心の注意を払っていることが読み取れる。Stanceからはブランディングとセールスの両方に関して参考にできることが多い。

 

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