マーケティング

2017.02.10

人工知能が洋服を「デザイン」する時代が到来!?そのときアパレルECの存在意義は?

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大手アパレルEC企業、独Zalando(ザランド)が米Googleとの共同開発によって、AIによるファッションデザイン実験を実施。ファッションの領域において、AI(人工知能)がもっとも関与しづらいとみなされる分野に踏み込む野心的な取り組みだ。デザインさえもAIが行うようになるとするなら、アパレルECはどのような方向へと進むのであろうか。

1. Zalandoが取り組むProject Muzeとは?

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Zalando official site - Zalando

Zalandoは、1.500以上のブランドと150,000以上ものファッションアイテムという幅広い品揃えで、欧州14ヶ国において展開するヨーロッパ有数のアパレルECだ。2015年にファストファッションブランド、英TOPSHOP(トップショップ)との提携によって本格的なO2O戦略にも乗り出しているほか、ドイツにおける既製服の展示会をリードしてきたファッション見本市Bread & Butter(ブレッド・アンド・バター)を買収し、海外でもショーを展開するなど、活発な動きをみせている。

そのZalandoがGoogleとともに行った実験的プロジェクトがProject Muze(プロジェクト・ミューズ)だ。Googleによる機械学習システムTensor Flow(テンサーフロー)をベースに、トレンドや600人以上のファッションエキスパートの好みから抽出したデータによって新たなデザインエンジンを開発。デジタルデザインは英Stinkdigital(スティンクデジタル)の協力を得た。

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Project Muze: Fashion inspired by you, designed by code


Project Muze: Fashion inspired by you, designed by code | B&B

2. Project Muze でデザインしてみる

Project Muzeでは、性別や好みのテイストなどについて質問に答えると、それが形となって立ち現れる。言い換えるなら、消費者の好みや発想が仮想的ファッションデザインへと変換されるというわけだ。どのようなデザインができあがるのか、実際に見てみよう。

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「実験」というだけあって、現実的に着られる洋服をデザインすることを目的とはしていないことは一目瞭然だ。むしろ消費者が主体となる新たな洋服作りのプロセスを提案することに主眼が置かれているという点で、きわめて画期的な取り組みであると言えるだろう。

3. AIによってアパレルECはどう変わる?

将来的にこうした技術が飛躍的に進歩すれば、AIとの対話のなかで、顧客がそれぞれが主体となり、自分の好みやサイズにフィットするように洋服をカスタマイズできるようになるかもしれない。そこでは全てがオーダーメイドないしはカスタムメイドとなり、在庫を抱える必要も、フィッティングの問題も生じない。

ここで取り上げたZalandoとGoogleの実験的な取り組みは、AIが洋服をデザインするのはもう少し先になるであろうことを明らかにして見せたとも言える。仮にAIが洋服をデザインするような未来が訪れないにしても、アパレルEC内でのAIの存在感は今後強まる一方であろうし、現在では想像もできない精度でのレコメンデーションや細やかな接客サービスが近い将来可能になることは確実だろう。

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そうした状況下においてアパレルECが存在感を示していく上で興味深いのが、やはりZalandoが新たに手がけようとしているサービスだ。オンラインでスーツを注文した顧客に対して、必要があればテーラーを派遣し、細部の調整を行うというもの。もちろん実験の範疇をこえてはいないのだが、将来的にAIが本格的に実用化された社会において各アパレルECが差異化を行う上で有効なのは、むしろこうした“人ありき”のアナログなサービスなのかもしれない。

AI第3期のブームを迎え、これまでになくAIに注目が集まり、当然のことながら「AIにできること」に議論が集中している傾向がある。AIの台頭によってアパレルECがどのような道をたどるかは定かでない今の段階から、「AIにはできないこと」、つまり「人」にしか果たすことができない役割についても、積極的に議論しておくことが重要だろう。

Zalando

https://www.zalando.de/damen-home/

Project Muze

https://projectmuze.com/en

Stinkdigital

http://www.stinkdigital.com/work/zalando-project-muze

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